相続税の解説

相続税はこれまで、お金持ちが支払うものとのイメージが強かったが、相続税の改正により(2013年度に改正され2015年1月1日以降から適用)、普通の家庭に於いても相続税の対象になる可能性が出てきた。と言うのも、基礎控除が大幅に引き下げられたので、例えば被相続人が地価の高い都市部に自宅を所有していたのなら、ある程度の預金などの金融資産があれば、遺産額が基礎控除額を超えてしまうからである。ちなみに総務省家計調査によると、70才代世帯の平均貯蓄額は、2,385万円であり、平均貯蓄に持ち家があれば相続税納付の可能性が十分ある。

その時になって相続税の納付に困らないように、事前に節税対策など相続税に備えておくべきである。それにはまず、相続税納付の対象になるか否かを見極め、更に概算で相続税がいくらになるかを求められる知識を身に付ける必要があるので、「相続の基礎知識」、「相続税の計算方法」及び一般の人には馴染みの薄い「相続不動産の評価方法」の3編に分けて解説する。

参考までに、2015年(1月1日から適用)の主な相続税改正事項は次のとおりである。

基礎控除
遺産に係る基礎控除が改正前の60%に引き下げられた。
税率構造
最高税率の引き上げなど税率構造が変わった。
税額控除
未成年者控除や障害者控除の控除額が引き上げられた。
小規模宅地等の特例
特例の適用対象となる宅地等の面積等が変わった。
事業承継税制
適用要件の緩和や手続きの簡素化等が行われた(本解説では割愛)。

また、2018年の相続税改正に伴い、本解説では次の改正事項を反映している。

小規模宅地等の特例
特定居住用宅地等の家なき子特例及び貸付事業用宅地等の適用要件がより厳しくなった(4月1日から適用)。
地積規模の大きな宅地
宅地の評価に於いて「地積規模の大きな宅地」(規模格差補正率)が新設され、これに伴い「広大地」が廃止となる(1月1日から適用)。
調整率表
宅地の評価で使用する「調整率表」の一部の値が変更になる(1月1日から適用)。

なお、本解説で使用されている語句の意味は、下表のとおりである。

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